平成21年度事業  ~ エンタテインメントの観点を取り入れたゲーム教材開発 ~

事業の概要

ゲームプログラミング技術は基本的にIT技術とオーバラップする部分が多く、情報系専門学校でも十分教育可能である。しかしながら単なるIT技術として教育しても、ゲーム制作で重要な「エンタテインメント性」を織り込んで教育することは難しく、この部分については情報系専門学校でもノウハウがかなり不足している。
本事業では、ゲーム教材を単なる技術教育としてだけではなく、本来ゲームという製品が持つエンタテインメント性を考慮した教材として開発することを目指す。

参加団体

事業の目的

平成20年度の文科省委託事業「最新のゲーム業界人材ニーズを取り込んだ4年制向けゲーム教育カリキュラムの研究開発」(これ以降、H20委託事業と表記)で作成したゲーム教育カリキュラムに従い、継続事業として専門学校で使用するゲームクリエイター育成のための教材を開発する。既に、概要で述べたように、単なる技術教材としてではなくゲーム特有の「エンタテインメント性」を考慮した教材開発を目指す。
現在、専門学校でゲーム教育をするには、プログラミング技術に特化した市販本かもしくは各専門学校で独自に作成した教材を使用して教育しているものと思われる。市販本は技術的観点のみからの記載が多く、一方、専門学校で作成した教材は、独自がゆえにその技術レベルや範囲・手法もまちまちである。現状の教育環境では、専門学校からゲーム業界に学生を送り出すには、技術以外の部分でかなりノウハウが不足しているものと考えられる。実際に、H20委託事業の調査においても、専門学校は技術的な分野はカバーできるものの、それ以外の人材能力についてゲーム業界としては満足していないことが明確となっている。職業人育成のため技術教育に特化することが専門学校教育の特徴ではあるが、今後は、少子化の影響により大学教育も職業人育成に寄っており、専門学校4年制課程を強化する意味でも、技術教育プラスアルファの要素は必須である。
また、ゲーム産業は世界各国に広がり、既に主要な市場は欧米に移っており、ゲーム開発力もそれに比して各国に分散しつつある。単なる技術力だけの観点では、IT業界がそうであったようにインドや中国に追いつかれる可能性が非常に高い。ゲーム教育の端緒を担う専門学校として、早いうちから学生にゲームというプロダクト製品が持つエンタテイメント性に気づかせることは、職業人となってからの「伸び代」を根付かせる意味でも重要な点である。
今回の委託事業では、実施委員のほかに多くの事業実施協力校・企業も参加頂いている。エンタテインメント性を教育する手法については未開拓の分野であるため、これらの学校・企業が集まりディスカッション形式で討論し、ゲーム特有のエンタテイメント性の教育についてブレーンストーミングにより案を出す手法とする。また、H20委託事業において学校・企業のコミュニケーションの場が不足しているという指摘が多かったが、この機会にゲーム教育・人材育成ついて産学で討論する場を提供したい。
以上、エンタテイメント性を考慮してゲーム教育を行うことが、日本のゲーム開発力を維持向上していく上でもゲーム人材を排出している専門学校の責務である。